情報291 巣伏の戦い大勝利凱旋武者行列

9月15日(土)、奥州市水沢神明町の神明社境内を会場に第10回アテルイ歴史の里まつりが開催され、同会場を発着点とする「延暦八年巣伏の戦い大勝利凱旋武者行列」などが繰り広げられた。
アテルイ歴史の里振興会の実行委員会(森岡誠実行委員長)が主催し、跡呂井町内会、花園町内会、神明社が協賛、常盤地区振興協議会、跡呂井地区振興協議会が後援する地域総ぐるみの祭り。
3年に一度開催され、10回目の節目となる本年の開催は奥州市の平成30年度市民提案型協働支援事業制度を活用して実施された。

午後1時に開会し、実行委員長挨拶の後、凱旋武者行列の安全を祈願、続いてアテルイ王碑を拝礼した。
祝辞では武者行列でアテルイ役も務める小沢昌記奥州市長が、子供神輿に出演する子どもたちを前に、幟旗に書かれた「延暦八年」や「巣伏」などについてわかりやすく説明しながら、アテルイの歴史の里としての祭りの継承を願った。
続いて地元婦人会メンバーによる「アテルイ音頭」を奉納、馬上のアテルイの勝ち鬨をもって武者行列が出発した。

馬にまたがるアテルイ(小沢奥州市長)とモレ(跡呂井町内会熊谷匡章青年会長)を先頭に、凱旋行列旗(2人)、兵士旗(6人)、槍隊(10人)、弓隊(10人)、兵士(10人)が後に続き、地区内の約3.5キロの道程を行進した。

「アテルイ歴史の里まつり」の歩みは昭和62年(1987)10月16日に開催された常盤地区民による「アテルイを偲ぶ会」を起点に、平成元年9月15日にアテルイ1200年記念祭として第1回「アテルイ歴史の里まつり」を開催、

  • アテルイ1200年祭顕彰碑建立、追悼式、
  • 巣伏の戦い大勝利凱旋行列、
  • 神明社神輿、子ども神輿の運行、
  • アテルイ資料館の臨時開設、
  • アテルイの里づくりの半纏作製、

を実施したことに始まる。

平成3年8月には「アテルイ音頭」が完成、同11月にアテルイ歴史の里振興会が結成された。
平成5年9月に自治宝くじ助成金でアテルイ武者行列の衣装・装備を整備し、第2回「アテルイ歴史の里まつり」を開催した。
以降、第3回(平成8年9月15日)、第4回(平成11年9月15日)、第5回(平成14年9月14日)、第6回(平成17年9月11日)、第7回(平成20年9月14日、第8回(平成24年9月9日)、第9回(平成27年9月13日)と開催して今回の第10回を迎えている。

当日は主催者からの案内があり、及川洵顧問(前会長)が来賓として出席、会として阿弖流為酒を奉献した。