情報198 枚方市に「伝 阿弖流為 母禮之塚」

 大阪府枚方市に「伝阿弖流為母禮之塚」建立実行委員会が設立され、18年度中に首塚の伝承がある同市牧野公園(元片埜神社境内)に建立されることになった。塚の規模は、石碑の高さ約2m、幅約1mで、銘板は高さ約0.7m、幅約1.2m。碑文の表は清水寺の森清範貫主に、裏面の歴史記述は関西外語大学瀬川芳則教授に書いていただく予定。費用は総額500万円で、本年12月末日まで寄付を募集する。
「伝 阿弖流為 母禮之塚」建立 趣意書
 奈良時代から平安時代にかけ、時の朝廷は東北平定を目指し幾度も朝廷軍を送り込みました。これに対し、蝦夷(えみし)軍は首領の阿弖流為と副将の母禮をリーダーに、郷土を守るため勇敢に戦い朝廷軍を敗走させました。しかし、戦いが長引き蝦夷の民は疲弊しました。加えて多勢に無勢、ついに坂上田村麻呂の軍門にくだり、二人は、延暦21年(802年)8月河内の国で処刑されました。阿弖流為 母禮を顕彰する碑は坂上田村麻呂ゆかりの京都・清水寺や出身地・水沢地区(岩手県奥州市)に建立されております。しかし、二人の終焉の地で首塚が伝承される牧野公園には現在、名もない石が置かれているだけです。建立を目指す「伝 阿弖流為 母禮之塚」はひと目見て、終焉の地であることが確認できる歴史伝承発掘のランドマークとなる石碑です。なにとぞこの主旨にご理解とご賛同を頂き、浄財をご寄付下さいますよう切にお願いいたします。平成18年9月吉日。「伝阿弖流為母禮之塚」建立実行委員会会長中司実。事務局:大阪府枚方市牧野阪2-21-15 河州一宮片埜神社内 TEL 072-857-7775