情報163 胆沢城造営1200年記念講演と連続講座

 記念講演会は8月11日に水沢市の佐倉河公民館で開かれ、前岩手大学教授の高橋崇氏が「坂上田村麻呂と胆沢城」と題して講演した。高橋氏はアテルイに関しても研究しており、水沢に来てふれないわけにはいかないだろうと、いくつかの問題点を紹介し、関心を呼んだ。水沢市埋蔵文化財調査センターを会場に開催された連続講座では、8月24日の第1回に新野直吉氏(前秋田大学長)が「私と東北古代史とアテルイ」と題して講義した。これまでの著書でアテルイを取り上げてきた内容を詳細に紹介し、最初にアテルイを取り上げた本を出版したときには「国賊だと非難された」ことなども振り返った。そのうえで、「現在アテルイがあるべき座標を得て認められるに至ったのは、岩手県民のアテルイ顕彰の機運が高まったからだ」とこれまでの運動の取組みを評価した。