情報135 わらび座ミュージカル「アテルイ~北の耀星」全国巡演スタート

 秋田県わらび劇場での一年間のロングランを終え、平成14年9月1日の水沢市文化会館での公演から全国巡演のスタートを切った。同ミュージカルは初演から約一年間で220回を公演、延べ入場者は七万人を超えた。
 水沢公演のカーテンコールでは、演出を手がけた中村哮夫氏が「今日は熱く燃え上がった。エミシの思いを全国に伝えたい。理不尽に力で攻め入られ、虐げられている人たちは現在も世界中にいる。立ち上がる魂の尊厳を発信していきたい。」と話し、アテルイを演じた安達和平さんは「蝦夷の心を伝えるため、全国を駆け巡ってきます」と挨拶した。また、この日には水沢市内の有志が集まって「アテルイを全国に発信する会」(発起人代表:後藤水沢市長)が結成され、「没後1200年を契機に、さらに全国の「郷土を愛する人たち」にアテルイを知ってもらいたい」とする発会決議文を採択し、全国巡回公演の成功を祈った。巡回公演はまず岩手県内に始まり、盛岡市、東山町、前沢町、玉山村、藤沢町、住田町、遠野市、大船渡市、種市町、宮古市、金ヶ崎町、二戸市、花巻市、一関市などで上演。11月には神奈川県厚木市、宮城県の小牛田町、白石市、仙台市、築館町、岩沼市、多賀城市、石巻市、福島県の棚倉町などでの上演と続く。2004年3月まで全国で約280ステージが予定され、最終公演を岩手県内で行う。