情報 アテルイ没後1200年記念事業"甦れ、アテルイ展"終る

 アテルイ没後1200年記念事業のメインをなす当会主催の ≪ 甦れ、アテルイ展 ≫ が閉幕した。平成14年9月13日から24日までは水沢市のメイプル4階ホールにおいて、9月28日から10月21日までは江刺市の歴史公園えさし藤原の郷において開催された。
 展示内容は、【序】として、開催宣言(次ぺージ)と"古代国家と蝦夷"のコーナー。
【Ⅰ.アテルイが起つ!】のコーナーは、延暦期における胆沢の戦いとアテルイの降伏・斬殺まで。ここでは、「水陸万頃の胆沢の図」として古代胆沢の1万分の1模型を製作、延暦八年の戦いを再現した。また、戦いに関連して蝦夷の武器武具も展示した。
【Ⅱ.アテルイの村々】のコーナーでは、江刺市で発掘された蝦夷の畠と墓、金ヶ崎町で発掘された蝦夷の墳墓群、水沢市で発掘されたアテルイ時代の蝦夷の村々を取り上げ、それぞれから出土した土器類を展示した。
【Ⅲ.わが名はアテルイ】のコーナーでは、阿弖流為の名前が登場する『続日本紀』(明暦三年版)を展示したほか、名前に関わる研究の現状をパネルにして紹介した。
【Ⅳ.われは悪路王にあらず】のコーナーでは、茨城県桂村の鹿島神社社宝「悪路王頭形」と鹿島神宮蔵「悪路王首像」を展示、中尊寺に伝わる「伝悪路王佩刀」の写真パネルなども展示した。
【Ⅴ.甦るアテルイ】のコーナーは、アテルイ復権年表をはじめ、清水寺建立のアテルイ碑、教科書に掲載されたアテルイなどの写真パネルを展示、関係出版物も多数展示した。アテルイの全身像も独自に製作し展示した。水沢会場の入場者は、3,862人にのぼった。