情報123 21世紀いわてへの提言【4】

 平成13年4月18日付『岩手日報』が、えみし学会会長柴田弘武さん(千葉県在住)の「脱中央の歴史教育を」という提言を大きく取り上げた。えみし学会は設立されて今年で十年、事務局は盛岡市にあり、毎年、岩手県内の各地で文化ゼミナールを開催している。...朝廷派遣軍にゲリラ戦で挑んだ阿弖流為を顕彰する動きが活発化している。ということについて、柴田さんは―――
「蝦夷や阿弖流為のことを堂々と顕彰できる時代がきたということは岩手にとって何よりも喜ばしいことだと思う。征服者の側からではなく、もともとその土地に暮していた側から見た歴史に県民が目を開く好機だ。中央からみれば征伐したとなるが、岩手の側からみれば阿弖流為は侵略者に対して郷土防衛のために戦ったというまったく違う歴史になるわけです。ちょうど、来年は没後千二百年。意識のうえで、自立回復元年と位置づけたい。」巣伏古戦場の石碑=江刺市愛宕の写真も大きく掲載されている。