情報78 シンボジウム 古代東北日本の再発見

平成10年11月15日、盛岡市の岩手県高校教育会館大ホールにおいて開催された。㈱解放出版社他の主催で、人権教育のための国連10年・世界人権宣言50周年を記念するシンポジウム。
「偏見に満ちた「蝦夷」観を科学的に問い直し、北天の英雄、阿弖流為(あてるい)・母禮(もれ)をはじめとする人物像、そして陸奥・出羽の按察使、陸奥守・鎮守府将軍を兼ねた坂上田村麻呂の実像に迫る」試みで、整理券、配布のパンフレットには清水寺に建立された〈阿弖流為・母禮の碑〉の大きな写真が使用されている。
当日は、パネラーの上田正昭氏(京都大学名誉教授)が「エミシの視点から歴史を読み直す」、森清範氏(清水寺貫主)が「坂上田村麻呂とアテルイ、モレ、そして清水寺」、新野直吉氏(秋田大学名誉教授)が「勇者アテルイを見つめて」と題して講演し、その後に意見交換が行なわれた。会場は満員であった。