情報68 対談、増田寛也・梅原猛 「夢の力学」

岩手県が発行している『IPANG』№4(1998年4月)に、増田岩手県知事と哲学者 ・梅原猛氏との対談が掲載され、アテルイにも触れている。
「梅原 最近、坂上田村麻呂に破れたアテルイの碑が京都の清水寺に建てられましたが、アテルイ側から歴史を見ると、いままで学校で教えられた歴史とは違った歴史が見えてくると思います。東北の文化というものは、大和の文化と土着の蝦夷の文化の総合。むしろ活力とか自然との交わりという点では、大和よりもはるかに深い知恵を持っていた。その知恵を学ぶべきです。朝廷に反抗した悪い奴だという史観だけではもう計れないと思います。増田 いま岩手でも歴史の解明が進んでいて、志波城や徳丹城、胆沢城でも調査が行なわれています。新しい史実が解明され、これまでの歴史観を覆す発見があるかもしれませんね。」