情報47 『タイムスリップ・河北新報』に阿弖流為の特集

『河北新報』創刊百周年記念企画。東北のこれまでの歴史を振り返り、「もし、その時、河北新報が存在したら...」という仮定に立って、特別編集された。
最初の紙面には、「阿弖流為朝廷軍撃破!」の大見出しがあり、阿弖流為の兵に挟撃され逃げまどう朝廷軍の絵が写真のように大きく載っている。「朝廷軍を迎撃、ゲリラ戦」「奥地に誘い込み伏兵配して挟撃」の記事。囲みには「教養に富み、体躯堂々」の見出しと写真入りで阿弖流為の人物紹介がある。そして、中央政府の侵略とエミシの抵抗という「これまでの経緯」が解説されている。
次の紙面には、「朝廷、再侵攻を下命」「勇将田村麻呂を起用、軍備立て直しを指示」の記事。「街録・胆沢侵攻に思う」では、"民の心は奪えぬ"という胆沢の阿弖流為の一兵、"二つの国を認めよ"という胆沢の村の女、他に秋田のエミシ、朝廷の一高官などの声を拾っている。論説「探れ、和平への道」では、「政府はこの無益な戦いを即刻停止し、速やかに東北から撤退すべきだ。」と主張する。平成8年11月14日付け『河北新報』の16面と17面に特集されている。