現在306件のアテルイ情報を掲載しております。

平成5年9月15日、アテルイの名に由来すると言われている水沢市の跡呂井地区で「アテルイ歴史の里まつり」が開催され、アテルイ巣伏の戦い大勝利凱旋行列などが行なわれた。当日は神明神社境内において、9月15日を「アテルイを偲ぶ日」とする祭日宣言、「古代東北の英雄アテルイ王千二百年祭記念碑」への参拝などの後、実行委員会で考案し作製した当時の衣装を身にまとった約50人(写真)が刀や槍を持ち、馬に乗ったアテルイ役の佐々木町内会長(当会の副会長)を先頭に勝ちどきを合図として行列が出発した。行列は延暦八年(789年)に紀古佐美率いる朝廷軍をアテルイに指揮されたエミシ軍が撃破した巣伏の戦いの凱旋を再現したもので、のぼりを立て、ほら貝を吹き鳴らすなどして地区内を勇壮に練り歩いた。跡呂井地区では平成元年に初めてアテルイ凱旋行列を行なっており、今回は4年ぶりの行列が実現された。

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 延暦八年(789年)、アテルイが朝廷軍を打ち破った合戦場跡を後世に伝えようと、江刺市内の有志(荻田耕三氏他3人)が北上川に架かる四丑橋の東側に戦場跡碑を建立した。碑は高さ2.4メートル、奥行27センチ、幅36センチ。表面には「大墓公阿弖流為等 巣伏古戦場」と刻まれ、裏面には『続日本紀』から巣伏の戦いに関する碑文解説がついている。碑は平成5年5月9日に完成したが、戦いのあった日にあわせ6月3日の建立となっている。

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 平成5年4月9日、テレビ朝日系番組で高視聴率を誇る『ニュースステーション』において、国際先住民年を記念し特集「よみがえる先住民・蝦夷(えみし)」が全国に放映された(岩手県など一部の地方を除く)。この特集は、水沢市で最近アテルイが急激に人気を得ていることを『商工水沢』の記事から伝え、水沢市街頭でのアテルイについてのインタビューに始まった。そしてまず『日本書紀』の記述から蝦夷(えみし)とマタギの関係が探られる。さらに縄文人と蝦夷との関係について埴原和郎教授が説明、蝦夷が日本の先住民の流れにあることが明らかにされた。続いて、まさに「よみがえる先住民・蝦夷」の象徴的運動として当会のアテルイの顕彰活動が紹介されたのである。
最後は、アテルイ顕彰碑を清水寺に建立することについて、同寺執事長・大西真興氏が建立予定地を案内、次のように語った。「清水寺の御開山である坂上田村麻呂公が、かつて今の東北でありますけど、蝦夷征伐といわれて、当時の時代背景からすればしょうがなかったことかもしれませんけども、数にものをいわせてその辺を制圧したという歴史的な事実があります。そのことにつきましては、寺のひとつの痛みでもあります。それが水沢地方の地元から、実はそういう方ではなかったと、大変情け深い武将であって、地元の英雄アテルイと大変肝胆相照らす仲であって、田村麻呂公とアテルイとの本当の姿をですね、1200年たった今日に、また一般の人たちに知ってもらいたいと。これは大変意味のあることだと考えております。」清水寺に「アテルイ顕彰碑」を建立する運動が全国に紹介され、その反響はすぐさま当会への問い合わせ等になって現われている。建立実現に支援の輪をさらに広げよう。

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すでに多くの会員の方々も見られたものと思うが、平成5年7月4日に『炎立つ』の第一回が放送された。「藤原四代」をテーマとする高橋克彦氏の原作にはアテルイが登場しないことから、触れないのかとも心配したが、江刺市での第二回ロケで里見浩太郎がアテルイ役にふんし、戦いのシーンなどを収録したとの新聞記事を読み楽しみにしていた。
 もう七年前になるが、NHK『東北アワー10』でキャスターの高橋克彦氏が第七話に「蝦夷大首長アテルイの謎」をとりあげている。その結びで「謀殺されたアテルイの怒りは我々の怒りである。と同時に、我々は東北に生まれ育ちながら、我が内なる東北を見捨ててきたのではないか、そんな反省にも駆られる。アテルイが悪路王と呼ばれることを、少しの抵抗もなく受け入れてきたのである。それは結局、東北人としての自己否定につながるのではないのか?......いつかアテルイを誇りに思える日が来た時、東北は新しい歴史を刻んでいる、そんな気がしてならない。またひとつ、熱い東北が見えてきた。」と語ったことを思い出しながら、アテルイが登場する冒頭のシーンを見た。

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水沢青年会議所が創立三十周年事業として企画・製作していたアニメ『アテルイ』が完成した。アニメは北上川などの実写を交えた静止画像方式であるが、アテルイを現代的な顔のヒーローにし、子供達にも親しみやすいものとなっている。主人公であるアテルイと親友のモライ、それに架空の女性であるイヨを中心人物とし、平和な日高見国を侵略する朝廷軍と戦うストーリー。平成4年11月14日にはその上映会が水沢市文化会館大ホールで開かれ、三回の上映に親子連れの小学生ら約四千人が観賞した。これまでアテルイのファンといえば、どちらかというと男性が多く、しかも年令層が高い傾向にあった。この上映会は、新しい世代と家庭にもアテルイが浸透していく大きな第一歩であり、意義あるものであった。

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