情報258 第8回アテルイ歴史の里まつり

 奥州市水沢の第8回アテルイ歴史の里まつり(跡呂井町内会主催)は9月9日(日曜日)、同区神明町の神明社境内などで行われた。3年毎の開催だが、昨年は東日本大震災があり自粛し今年の開催となった。
 祭りは午後1時から「アテルイ王千二百年祭記念碑」の前で始まり、主催者を代表して阿部勝アテルイ歴史の里振興会長が挨拶、安全祈願、拝礼などの後、アテルイ巣伏の戦い大勝利凱旋武者行列が勝ち鬨と煙火打ち上げを合図に出発。アテルイに扮した奥州市の佐藤孝守教育長、モレ役の住民代表が馬にまたがり、その後に約五十人の吹流し・弓隊・槍隊が続いて約三キロの区間を二時間にわたって練り歩いた。境内では町内会婦人によるアテルイ音頭の奉納、そのあと他二か所で披露。子供神輿も運行され町内を一周した。
 武者行列の趣旨は次のとおり。「わが「跡呂井」の地名は、八世期後半にこの地を治めた族長「アテルイ」から由来すると言われ、住む者の心に"アテルイのふるさと意識の絆と共通の誇り"を培ってきました。アテルイは、朝廷軍と十年にわたる郷土の守戦を果たし、時の征夷大将軍坂上田村麻呂に副将モレと共に降伏、上京。田村麻呂の助命嘆願も叶わず斬刑となり、今は大阪府枚方市に眠ると言われます。平成6年、田村麻呂ゆかりの京都清水寺にアテルイ・モレ顕彰碑が建立され、讃えられています。アテルイ巣伏の戦い大勝利凱旋武者行列は、延暦八年(789年)に紀古佐美征夷大将軍が率いる5万余の大軍を巣伏(現在の四丑付近)の戦いで、わずか一千余の兵でうち破った故事を再現したものです。このことを子孫に伝承することにより、ふるさと連帯意識を深め、更なる地域の振興を図るものです。」