情報 清水寺の森清範貫主を迎え阿弖流為・母禮の慰霊祭

 平成21年9月12日、阿弖流為・母禮を慰霊する会(及川松右衛門会長)の主催で、当会が後援する<阿弖流為・母禮慰霊祭>の式典が、奥州市水沢羽田町の羽黒山山頂の阿弖流為・母禮慰霊碑前で行われた。2005年に慰霊碑を建立して今回が5回目の慰霊祭となることから、京都・清水寺の森貫主をはじめ、関西アテルイ・モレの会の会員、枚方市の伝アテルイ・モレの塚保存会の中野会長らも出席、約80人の参加となった。慰霊祭に先立ち、相原正明奥州市長が「日本の歴史にとっても非常に重要なアテルイ、モレの戦いと友情の物語の地であり、慰霊祭が5周年を迎えたことに敬意を表する。」とあいさつ。続いて前沢区の北天太鼓と地元羽田町の伊藤流行山鹿踊が奉納された。主催者を代表し及川会長は、市の協力で慰霊碑付近に設置された「アテルイ・モレ顕彰の地」の説明版を参列者に紹介、「4年前、阿弖流為・母禮の碑を皆さんの尽力により建立した。この慰霊碑を中心に、アテルイ、モレ顕彰の地として歴史公園の指定を目指したい。そして地元として永く顕彰していきたい。」とあいさつした。神事では笙などの演奏が響き渡る中、清水寺森貫主、奥州市関係者、各顕彰団体の代表者、県会議員、地元住民代表らが慰霊碑前に設けられた祭壇に玉ぐしを奉てんし、両雄に祈りをささげた。この日の午後2時からは、地元羽田町の会場で清水寺森貫主による慰霊祭記念法話が行われ、地元住民らで会場が埋め尽くされた。さらに午後4時からホテルに会場を移して直会が開かれ、約70人の参加者が歓談、交流を深めた。