情報100 安達徹著『東北人の原像~私の蝦夷について~』(一粒社)

第二章< エミシの英雄時代 第二次抵抗 >に「勇将アテルイ」の戦いなどが取り上げられている。著者は「悪路王という名にされたアテルイの伝説に、庶民の無念さがにじみでていて心のひかれる思いがする」という。また、アテルイの本拠・水沢市から『化外』(教化、順化の外のもの。化外の民とは"まつろわぬ"者どもを意味する)という詩誌を発行(1973~)していた詩人仲間との交流のエピソードなども、ずいぶん前からアテルイの末裔をひそかに自負していた人達がいたことが知られて興味深い。