情報52 高橋克彦「火 怨~北の耀星アテルイ~」

『河北新報』創刊百年を記念したアテルイを主人公とする大河歴史小説で、本年(平成9年)の元日より朝刊に連載されている。作者の言葉「東北に生まれた最大の英雄アテルイをどのように描くか。「炎立つ」を書きながら私は、いつかは手掛けなければいけない人物として常に意識していた。坂上田村麻呂と堂々と対峙したアテルイこそ東北人にとってのすべての源である。ようやくその時期を迎えて緊張している。この一年、私はまたアテルイを通じて東北と向き合うこととなる。美しい魂をこの物語の中に完成させたい」(平成8年12月20日『河北新報』より)。蝦夷(えみし)の耀(かがや)く星、北の耀星(ようせい)、アテルイ。