情報7 随想「二つの首像」

 平成6年7月25日の胆江日日新聞に、梅森健司氏が自分の眼で見た「二つの首像」について書いている。ひとつは、茨城県鹿島神社所蔵の「悪路王」の首像。もうひとつは、束稲山の頂上近くにあり「束稲荒神」と呼ばれる高さ2メートル余の顔面像。
 また、達谷窟入口前に立てられた新しい説明板についても触れている。そこには「この頃達谷窟毘沙門堂の縁起が中央寄りであるとか、甚だしきは書き替えるべきであると言う人が来る...」との書き出しで、「当時のみちのくこそがこの世の楽土で蝦夷こそわが祖先との考えがあり、悪路王は奪われる側で善、大将軍は奪う側で悪という単純な区分がなされている。これは可笑しい」等と書いてあるという。